建築のセオリー
建築の設計をする時にセオリーという言葉が頭をよぎります。
このセオリーというものは、実に厄介で幼少期の記憶でもあったりします。
過去に見た建物、住宅に影響されるように思います。
不特定多数の方が好むであろう分譲住宅をたくさん見てきた人
昔に作られた建物に住んでいた人
昔の家はとにかく南に大きい窓をつくり、明るさをアピールしています。
子ども部屋も南の明るい部屋に設けることが多いですね。
ですが、考えてみてください。
確かに太陽の動きを考えれば、南に大きな窓を設けるのは当然かと思います。
しかし、周囲の環境によると思いませんか?
南側隣地に2階建ての大きな家があり、あまり距離が取れなくて採光が望めなくても南側に大きな窓を設けないといけないでしょうか?
南側から直射日光を部屋に取り込もうとする場合、前に建つ建物の高さの2倍は距離を離さないといけない計算になります(冬至の場合)
例えば高さが8mの家が目の前に建っているとすると、16mぐらい離さないと1階に光が入ってきません。
普通の住宅地で考えると不可能な寸法だと思います。
じゃあどうすればいいのか?
セオリーをぶち破るのです。
大きい窓は必ず南に設けないといけないなんてセオリーを取っ払います。
そもそも、そう言った状況の場合は、南にリビングを設けなくてもいいかもしれません。
直射日光は入らないけれども、明るい部屋は必ず作れます。
どんな手法があるかは設計者によりますが・・・
日差しのことに関してもお話ししたくなりました。
それはまた次の機会で