木と紙
昔ながらの日本建築は木造でした。
床を組み、柱を建て、梁を架け、屋根を乗せる。
柱と柱の間は木の板の壁を貼るか建具を入れる。
建具は板戸か襖か障子。
もうお分かりですね?
昔の日本建築は木と紙で出来ていました。
木は山が多い日本では大量に採れたので当然と言えば当然ですし、
紙はご存じのように木の繊維を漉いて作りますので、古来よりありました。
木も紙も比重が軽いので扱いやすく便利だったのでしょう。
しかし、問題がありました。
それは・・・火です。
一度火災が起こると、長屋建築などは次々と燃え移り、町をも飲み込む大火となり
家財道具を台車に乗せて逃げ惑うシーンなどが歴史ドラマでも見受けられます。
そんな事情もあってか、信仰の対象として「龍神様」がありました。
龍は水の神様としてあがめられ大火を収めてくれる、大火を抑制してくれる
そんな人々の願いがあったようです。
現在の建築では、防火地域・準防火地域などが都市計画法で定められ建物の延焼を抑え
たり、建築基準法でも22条区域といって屋根と外壁を防火構造で造らなければならない
といった区域も定められます。
今も昔も火事は家財も人命をも脅かす存在ですので、しっかりとした予防が必要ですね。